初修外国語について

ドイツ語

ドイツ語ってどんな言葉?

ドイツ語はドイツだけでなくオーストリア、スイスやリヒテンシュタインのほか、ベルギー、フランス、デンマーク、イタリア内の地域でも話されています。欧州連合(EU)では母語話者数としては最大。インターネットではコアとなる英語に継ぐ中心3言語(独仏西)の一つ。系統的には英語と同じ。英語との類似点や相違点に気づくことで言語の世界を広げることができます。オランダ語など、他のゲルマン語系の言語への窓口にもなります。かつて日本は、文学、音楽、哲学、法律、医学、自然科学など、多くの分野でドイツから学んできました。今でも専門用語で、あるいは文献で、ドイツ語に接する機会も多いと思います。

シュトゥットガルト近郊のキルヒハイム市の風景

ドイツおよびオーストリア、スイスについて

バイロイト歌劇場の内部

ドイツは文化や政治、経済でヨーロッパの中心的役割を担う国の一つ。古くから自然を愛する森の国(童話でも森がよく登場)。環境先進国として有名。その一方でBMW、Benz、VW、ポルシェで有名な工業先進国。ベートーベン、モーツァルト、ワーグナーなど音楽の国でありカント、ヘーゲル、ニーチェなど哲学も有名。ナチズムの過去と対峙し東西分断を乗り越え統一を果たした歴史的教訓に満ちた国です。ビールとソーセージの国。ワインも美味しい。オーストリアは音楽の都ウィーンを有したハプスブルク帝国の歴史を有する国。スイスはアルプスで有名な永世中立国。製薬業で富山と繋がるバーゼル市があります。ドイツ語を通じ個性的で魅力的な国々と出会うことができます。

ドイツ語の学びどころ

英語のdrinkはドイツ語ではtrinken、sayはsagen。英語のdがtになったりyがgになったりしますが、同じ語族に属します。toはzu(ツゥ)、beerはBier(ビーァ)。語源が同じ単語は無数。ただし、語順で英語でto drink beerがドイツ語ではBeer zu trinkenになるなど、異なる部分には注意!しかし、一番の学びどころは名詞の性と格変化。男性名詞、女性名詞、中性名詞の区別があります(例:犬 Hundは男,猫 Katzeは女)。「その犬は」が”der Hund”で「その犬を」が”den Hund”となるというように、語句の形(格変化)で主語や目的語を表現します。おかげで「は」や「を」で主語と目的語を区別する日本語同様、語順を柔軟に入れ替えた表現が可能(日本語のノリに近い)。つづりは高度にパターン化され、容易に推測可。感動的です。eiと書いたら二重母音のアイ。Arbeitの発音はアルバイト。そう、仕事です。

ブランデンブルグ門の馬車像ごしの連邦議事堂(ベルリン)(c) BBS

履修コースの選び方

① 4単位クラス(人文学部,経済学部)

対象学生 人文・経済

  • 前学期 基礎Ⅰ コミュニケーションⅠ
  • 後学期 基礎Ⅱ コミュニケーションⅡ
学習内容 人文学部、経済学部用のコースです。基礎Ⅰ、Ⅱではドイツ語の文法を一通り学びます(格変化から過去表現,関係代名詞など)。コミュニケーションでは会話や読解に挑戦し、様々なシチュエーションに応じた一通りの初級コミュニケーションを身につけます。基礎、コミュニケーションをそれぞれ週1回(計週二回)前後期で学びます。

② プラスアルファコース(4単位、①以外の学部の場合)

対象学生 教育・理・医・薬・工・芸文・都市デ

  • 前学期 基礎Ⅰ コミュニケーションⅠ
  • 後学期 基礎Ⅱ コミュニケーションⅡ
学習内容 教育、医学科、薬学部では2単位が選択必修ですが希望により4単位まで学ぶことができます。理学部、芸術文化学部、都市デザイン学部は自主的な選択となります。基礎Ⅰ、Ⅱではドイツ語の文法を一通り学びます(格変化から過去表現,関係代名詞など)。コミュニケーションでは会話や読解に挑戦し、初級コミュニケーションを身につけます。基礎、コミュニケーションをそれぞれ週1回(計週二回)前後期で学びます。一通り学んでみたい方にお勧め。週二回学ぶことで効率よくドイツ語になれてゆくことができます。(前期だけで学修を終了する場合は③と同じになります)。

③ 入門コース(前期基礎Ⅰ、コミュニケーションⅠで計2単位)

対象学生 教育・理・医・薬・工・芸文・都市デ

  • 前学期 基礎Ⅰ コミュニケーションⅠ
学習内容 前期だけで文法の入門部分とコミュニケーションの初級前半部分のみを学びます。基礎Ⅰでは格変化を含む基礎的文法が内容となります(現在形中心で複雑な構文は含みません)。コミュニケーションⅠでは発音やつづりを理解し基礎Ⅰでカバーできる会話表現を中心に学びます。基礎+コミュニケーション=週二回の授業で効率よくドイツ語を学んで行けます。とりあえず学んでみて手応えを感じた、後学期で更にドイツ語基礎Ⅱ及びドイツ語コミュニケーションⅡを学ぶこともできます(②のプラスアルファコースに移行可)。

④ 基礎コース(前後期基礎Ⅰ、Ⅱで計2単位)

対象学生 教育・理・医・薬・工・芸文・都市デ

  • 前学期 基礎Ⅰ
  • 後学期 基礎Ⅱ
学習内容 前後期で週1回ドイツ語文法を学びます。コミュニケーションは学修の中心には置かれませんが、そのかわり過去形や完了形、関係代名詞などを含むひと通りのドイツ語文法を学ぶことができます。将来、ドイツ語に接したときに辞書やネット検索等の補足ツールを使いながら、自分で学んで行けるような総合的な基礎力を身に付けることがねらいです。ドイツ語の授業は週一回になりますが、その分他の授業科目の受講チャンスが増えます。言葉の仕組みに気をつけて学べる方、無理なく自主的に積み上げ学修ができる方向けです、分からないことがあったら、積極的に質問してください。